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井納建設

河川伝統工法

柳枝工等

【柳枝工】
柳枝工は、中流部の上段法覆工及び緩流部の法覆工として用いられています。
構造としては、流れ方向は1m、法方向は2mの桝型にしがら柵を掻き、土砂(下層)及び切込砂利(上層)を充填します。ただし、中部地方では、土砂または砕石を充填する代わりに石を投入する事例が多く見られます。
柳枝工の特徴は、① 柳の根が背面の地盤まで伸びて石を抱き込み、強く結びつけることにより、法面の土砂の流出を防ぐことができること、② 柳の枝葉はしなやかなため、流速を弱める効果が期待できること、③ 柳が繁茂すると小さな森が形成されるため、鳥類や昆虫類、魚類の生息空間となり、特に、柳の樹陰は魚類の巣づくりに有効であること、が上げられます。

パンフレットはこちら(PDF)

【栗石粗朶工】
栗石粗朶工は、柳枝工に類似しており、縦横2mの桝型にしがら柵を掻き、土砂または砕石を充填する代わりに栗石を投入し、砕石を充填する工法です。
栗石粗朶工は、流勢がやや急で柳枝工では不十分な箇所または法勾配がやや急な場所の法覆工に適しています。

【投掛工】
投掛工は、栗石粗朶工と類似の箇所に施工するのに適しています。工法も栗石粗朶工に類似していますが、柵は流水方向のみに約1m間隔に設け、杭の間隔は40~50cmです。

 

柳枝工

矢田川

右側の写真は、施工6ヶ月後の状況です。

発注者:愛知県 名古屋土木事務所
施工場所:愛知県尾張旭市
施工年度:平成10、11年度

矢作川

左側の写真は施工中、右側の写真は、施工1年後(冬)の状況です。

発注者:国土交通省 豊橋河川事務所
施工場所:愛知県安城市、岡崎市
施工年度:平成14、15、19年度

人、自然に還る。